• ユーザ導入事例

楽天トラベル

旅のサービスの信頼を飛躍的に向上させたLinkProof
―楽天トラベルが、ラドウェア社のLinkProofを導入―


国内最大級の宿泊予約サイト、楽天トラベル。利用者数が急上昇する中、サービスの信頼性を高めることが急務となっていた。システムトラブルがあってもサービスを決して中断せずにすみ、コストや負担のない手段を求めたとき、視野に入ってきたのは、LinkProofという存在だった。

自社でシステム運用し、信頼性向上をめざす

楽天トラベルは、国内最大級の宿泊予約サイト。国内のホテルや旅館の予約はもちろん、海外ホテルの予約、ツアー、航空券なども扱い、順調に業績を伸ばしてきた。初期の頃は、そのスピードと価格で多くのビジネスマンから高い支持を受けた宿泊予約サイトは、今やあらゆる層に親しまれる存在となり、利用者数も急上昇している。

当然システム的にも確実で、安定的な運用が不可欠となる。

同社では、システムの運用・構築をアウトソーシングせず、自社で行っている。「システムに自ら触れ、確かめられる環境にないと、本当に優れた運用・構築は出来ないと考えるからです」と、同社の金住主石氏(技術プロデュース本部第1システムプロデュース部部長)は語る。もともと大手メーカ情報子会社の社内ベンチャーとして始まった「ホテルの窓口」が事業の始まりだっただけに、技術に対するこだわりも強いのだ。

楽天トラベルの利用者が増え、トラフィックが増大する中で、より高い信頼性の確保が必要となってきた。

「インターネットがこれほど普及する以前は、増え続けるトラフィックを迅速に処理することに気を使っていました。少々つながらなくても、またやり直してい ただければよいといった感じもありました。しかし、当然ながら現在は、お客様の要求もはるかに高く、迅速、安定的なサービスでお応えしなくてはなりませ ん。絶対にダウンなどさせてはならないということです」(金住氏)。

既にインターネット回線は、複数のキャリアから回線を引き、自社でIDC的な役割を果たすサーバーエリアを整備して、そこに引き込んでいた。「しかし、回 線を複数確保していても、有効帯域を同時には利用できず、トラフィックを十分にさばくことができていませんでした。パフォーマンス的に苦しかったのです」 (金住氏)。しかも、いざとなったら手動で切り替える方法であるために効率が悪いうえ、復旧までの手間も時間もかかってしまう。

「サービスの中断があったとき、困るのは宿泊予約が滞ることだけではありません。キャンセルができなくなることが大きな問題になります。利用客にとっては キャンセルチャージがかからない内にキャンセルしたい。宿側では、キャンセルを受けてすぐに再販できるかどうかで稼働率に大きな影響を与えますから」(金 住氏)。

システムは人任せにしたくない。しかし、負担なく十分なパフォーマンスと信頼性を得るにはどうしたらよいのか。2003年頃から頭を悩ませていたときに出会ったのが、ラドウェア社のLinkProofだった。

金住 主石 氏

楽天トラベル株式会社
技術プロデュース本部
第1システムプロデュース部 部長
金住 主石 氏

中断なき宿泊予約サービスをLinkProofで実現

ラドウェア社は高付加価値アプリケーション・スイッチのリーディング企業で、同社の「LinkProof」は、複数の専用線とブロードバンド回線をマルチWANするISP負荷分散装置である。

楽天トラベルでは2005年、この製品を採用することで、信頼性、パフォーマンスを格段に高めることに成功した。

LinkProofは、複数のISPリンクを最適に管理できるうえ、すべての回線をアクティブ-アクティブ(両方が稼働する状態)で使用でき、有効帯域を同時に利用できる。そうした特長が十分に活かされたのである。

コスト面、特にランニングコストへの貢献は高く評価された。「BGPを利用する場合、増員や24時間対応体制などを考えなくてはなりません。それに比べ、はるかに低コストですみます」(金住氏)。

これは回線の面から見てもそうである。現在、楽天トラベルは、従量課金の高価格回線と、固定料金の低価格回線を使っている。

「ビジネスで出張される方は、出張が決まると、昼頃にアタリを付けて、夕方に予約を入れるというケースが多く、アクセスのピークが日にくっきりと出てきます。こうした特性を考えると、回線もすべて高品質回線にする必要はありません」(金住氏)。LinkProofを使って複数回線をうまく組み合わせ、低コストで最適なパフォーマンスを出している。

多彩で使い勝手のよい機能も好評だ。

「LinkProofにはグルーピング機能があって、当社ではサーバごとに使用する回線を定義する、ソースグルーピングを利用しています。NAT (Network Address Translation)もあり、設定だけで柔軟に対応できるのはすばらしいと思います」と、システムのインフラを担当している谷口絢也氏(技術プロ デュース本部 第1システムプロデュース部)は満足そうだ。LinkProofのグルーピング機能は、トラフィックを、ソース、デスティネーション、アプリケーションの3つの属性に基づいてグルーピングし、事前に定義された回線に飛ばすことができるものだ。

「当社では、LinkProof導入後にもう1回線を追加したのですが、この作業が非常に簡単にできたのにも驚きました。将来IPが不足したときも便利だ と思います」(谷口氏)。実際にサービスインしてからトラブルはまったくない。どこかが落ちても、アラートが出る程度で、サービスはまったく中断せずにすんでいます」(金住氏)。

サービス面でも納得のいくものになった。実績のある代理店とのやりとりを重ね、「回線の追加、運用など、マニュアルだけではむずかしい部分も詳しく対応していただき、助かりましたね」(谷口氏)。

谷口 絢也 氏

楽天トラベル株式会社
技術プロデュース本部
第1システムプロデュース部
谷口 絢也 氏

セキュリティ面も充実、高い評価を得る

このようにLinkProofは、楽天トラベルのサービスに欠かせない力を発揮している。楽天グループの経営方針の中核には「スピード」があるが、高機能、手軽さ、低コストを実現したLinkProofは、このスピード経営にもフィットしていると言えそうだ。

またLinkProofには、APSolute OS(シナプス)というアドオンモジュールがある。これは、ヘルスモニタリング、負荷分散、DoSプロテクション、侵入防御、帯域制御の機能を持ち、セ キュリティレベルを向上させる。楽天トラベルでもAPSolute OSを購入、トラフィックがますます増えていく中で、こうしたモジュールによって、機器を増やさずにセキュリティを高めることができることを評価してい る。ラドウェア社ではAPSolute OSの機能だけを独立させた製品「DefensePro」もリリースしており、新たな市場の獲得もめざしている。

システム構成イメージ

  • 拡大します

LinkProof

BGPプロトコルや専用のルータを使用することなく、複数のWAN回線をマルチホームし負荷分散を行う製品。WAN回線を冗長化して可用性を確保したり、通信事業者の専用回線と他の事業者のブロードバンド回線を組み合わせて利用するといった使い方が可能。最も高速に利用できる回線を自動的に選び出す独自技術や、使用アプリケーションや送信元によって回線を定義できるグルーピング機能などを搭載し、使い勝手が良く、運用に手間がかからないのも大きな特長だ。